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歪められた江戸時代

歪められた江戸時代

古川 愛哲 著
本体 891円(税別) ※電子書籍の価格は各販売ストアにてご確認ください。
発売日 2021-02-04
仕様 新書判/256P
ISBN 978-4-295-20101-4
「この紋所が目に入らぬか」 「この桜吹雪が、すべてお見通しでいっ!」 「越後屋、おぬしもワルよのう」 時代劇で耳にした名ゼリフに決めゼリフ。 悪家老や悪代官に虐げられた庶民を救うため、 「水戸の御老公」たちがワルの手先に囲まれながらバッタバッタと敵を斬り倒す。 こんなスカッとするドラマチックなシーンがすべて噓っぱちだとしたら……。 われわれが大好きだった時代劇は、 江戸時代を知らない大正時代につくられた虚構だった事実。 チャンバラは大正時代にアメリカから入ってきた西部劇のモノマネにすぎず、 多くの日本人が知る時代劇のヒーロー「水戸黄門」や「遠山の金さん」の悪人退治話は作り話で、 「鬼平」はワルを捕まえる前に本人が借金で火の車、 「大岡越前」はブラック残業でへとへとだった。 誤解に満ちた江戸の本当の姿が本書にある。 2008年に講談社から刊行された『江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた』 『悪代官は実はヒーローだった江戸の歴史』(部分)を大幅に加筆修正、新原稿を追加し再編集したものとなる。

目次

第一章 汚くて浮気好きな江戸の町

時代劇とは違う江戸の身なりアレコレ 
おサムライは「中央通行?」 
糞尿の悪臭漂う町内 
床屋さんはスパイだった 
家計を支えた「つゆ稼ぎ」に「ジゴク」? 
江戸のびっくりDNA鑑定法 
男たちが浮世絵好きだった理由 
江戸の町は不倫三昧 ほか

第二章 リアルな江戸の生活

武家と町人が接触できない社会 
わずかしかいない「正式な町人」 
役所と交番を兼ねる大家さん 
江戸にもいた派遣社員 
大名行列にも日雇いを起用 
バカ息子は跡取りにはなれない 
老舗の商家は女系相続 
商人が抱いたもののふの矜持 
江戸の経営指南業 ほか

第三章 ブラックな江戸ルール

江戸の華「火事」が多い真相 
「生類憐みの令」は本当に悪法か? 
「生類憐みの令」が広めた人生観 
老中は座布団に座れない 
水戸黄門の家紋は本当に葵の紋? 
葵の御紋が持つ本当の威力 
命と引き換えだった「斬捨御免」 
斬捨御免は金で解決できた 
斬捨御免で復讐されたバカ殿  
日本刀の切れ味はいかほど? 
女性の「敵討」はなかった 
命がけのうえに面倒だった敵討 
無作法だった時代劇の切腹シーン 
世間を渡るのに学問はいらない 
学問で生活の道を断たれる侍たち 
江戸時代にもあった受験ノイローゼ ほか

第四章 「金さん」「黄門様」の正体

武家地が町人地になるカラクリ 
即刻処分された不正役人 
借金まみれだった鬼平 
借金で身分を捨てる旗本 
南町奉行「大岡越前」のブラック残業 
リアルな「遠山の金さん」とは? 
捕物帳の現実 
与力・同心の秘密の懐事情 
同心がでっち上げる犯罪 
将軍様の退屈な一日 
大奥の年間維持費は六百億⁉ 
大奥で見聞したことは墓場まで 
黄門は悪代官を成敗できない 
代官所はどこにある? 
代官に命を捧げる義理もなし 
代官で財を成した人はいない
代官と豪商は悪のタッグチーム? ほか

第五章 「江戸歳時記」の虚と実

超まずい将軍様の雑煮 
元日から大名のラッシュアワー 
二日の夜は「姫始め」 
遊びではない将軍の「凧揚げ」 
今年初めての外出 
「七草がゆ」で正月を締める 
大奥が大騒ぎした「節分」に「桃の節句」 
「年度はじめ」の参勤交代 
将軍だけが参加する「天下祭」 
「七夕」「中元」「藪入」行事が目白押し 
江戸っ子は「盆踊り」を知らず 
十一月の酉の市、師走の煤払い ほか

第六章 関東平野に残る江戸の暗部

関東平野の開拓者は誰なのか? 
北関東に潜ったキリシタン 
誤解だらけの藩領と藩収入 
新時代到来で地方と中央に格差 
関東に名博徒が多い理由
地元では評判のいい博徒 
武士より強かった博徒 
最大のタブー「領民逃亡」 ほか